第87回研究例会(7月17日)のお知らせとレジュメ

2010/07/03 09:11
広報委員(宮嶋)

第87回の研究例会は、「環境と文明を考える」というテーマで、「上智大学地球環境研究所」との共催で行います。  

多くの皆様のご参加をお待ちしています。  

 

 

日時:7月17日(第3土曜日)、13:30~17:00  

 

場所:上智大学L−821教室  

 

 

13:30  開会の挨拶 

 

 鬼頭宏氏(比較文明学会・理事、 

      上智大学経済学部経済学科、大学院地球環境学研究科・教授)  

 

13:40~15:00  発表( 1時間20分)   

 

 金子晋右氏(2009年度学会賞受賞者、城西大学・東京工業大学 非常勤講師)   

 

 テーマ:「環境収奪型文明から環境保全型還流文明へ」 

 

15:00~15:10  休憩  

 

15:10~15:30 コメント 

  染谷臣道氏(比較文明学会会長・麗澤大学客員教授) 

 

15:30~16:50 質疑応答 

 

16:50  閉会の辞 

 

 鬼頭宏氏(上智大学経済学部経済学科、大学院地球環境学研究科・教授)  

 

 

 

「環境収奪型文明から環境保全型還流文明へ」 要旨 

 

 現代文明は、資源・エネルギーの過剰消費、人口増加、環境破壊等により、既に1980年代に、持続不可能な段階へと突入している。エコロジカル・フットプリントの視点によると、人類社会は現在、地球1.3個分必要なほどの大きな環境負荷をかけている。もし、現在の全人類70億人弱がアメリカ人と同じ生活をした場合には、地球4.5個分必要である。今後、中国などの新興工業国が、経済成長にともなって地球環境により大きな環境負荷をかけるのは確実であり、加えて20世紀後半には、全人類の人口は100億人に達する。よって現代文明は、このままでは21世紀中にカタストロフィを迎えることになるが、早ければ、最初の危機は2020年代に発生する。なぜなら、世界的な淡水資源不足や中国の食料輸入大国化による食料危機と、オイル・ピークによる燃料危機が、2020年代に発生すると予測されるからである。しかも、この食料危機と燃料危機に拍車をかけるのが、森林破壊である。なぜなら、水源涵養機能を持つ森林が破壊されることは、淡水資源の減少を意味するからであり、加えて、未だに多くの途上国の農民層は森林資源 を家庭用燃料に用いているため、森林消滅は燃料消滅を意味するからである。 

 本報告では、食料危機と燃料危機を緩和するために必要な森林保全について、理論的かつ歴史的に考察した上で、持続可能な新たな環境 

保全型還流文明を提示したい。