比較文明学会第27回大会概要

2009/08/03 17:28
広報委員(宮嶋)

第27回 比較文明学会 大会概要 

 

大会テーマ:「収奪文明から還流文明へ」 

<テーマ趣旨> 

500年前、世界を覆い始めた近代文明は今日、ついに全ての人類の脅威となった。 

人類を脅威に曝しているのは、近代文明が内蔵するきわめて高い収奪性にある。行き過ぎた収奪性は文明そのものを自滅へと導く。人類は、そうした収奪文明と決別し、過度の収奪性を抑制する互恵性と平等性にもとづく、新たな文明のもとで生きる道を選択しなければならない。 

新しい文明を私たちは「還流文明」と呼ぶ。それはもらう一方で返すことを忘れない互恵的な文明である。こうしたあるべき文明の創造に向けて、まず文明そのものの本質を問い、その文明そのものが育んできた知恵を検証し、文明の究極ともいえる近代文明が内蔵している収奪性の行状を明らかにした上で、「還流文明」を新たな文明として、広く社会に提言してゆきたい。 

 

(1) 日程:2009年11月28日(土)~29日(日) 

(2) 場所:立教大学池袋キャンパス(東京都豊島区) 

(3) 実行委員長:阿部珠理(立教大学社会学部教授) 

(4) 交通:JR山手線・埼京線・高崎線、東北本線、東武東上線、西武池袋線、地下鉄丸ノ内線・有楽町線・副都心線「池袋駅」下車。西口より徒歩約7分。 

(5) プログラム: 

第1日  9:30     受付開始 

10:00~11:00 役員会 

11:10~12:00 開会・総会 

13:30~14:30 基調講演 染谷臣道(麗澤大学) 

14:30~15:00 質疑応答 

15:30~18:30 公開シンポジウム「収奪文明から還流文明へ」 

パネリスト 森 孝一(同志社大学)、鬼頭 宏(上智大学)、宮治美江子(東京国際大学)、北山晴一(立教大学) 

コメンテータ 染谷臣道(麗澤大学) 

司会 松本亮三(東海大学) 

19:00~21:00 懇親会<会場 立教大学第一食堂> 

(会費:一般会員6,000円、学生会員3,000円) 

第2日  9:30     受付開始 

10:00~12:00 自由論題 

13:00~17:00 テーマ部会 

 

自由論題報告 

1. 座長 保坂俊司(中央大学) 

 渡邉典子(立教大学・院)「宗教の現代的諸相——GLA総本部の事例から」 

 川嶋英彦「法華経信仰における布施と法施」 

 加藤久典(大阪大谷大学・非常勤講師)「インドネシアのイスラム教——自由主義・原理主義その理想と現実」 

2. 座長 服部英二(麗澤大学) 

 楊 沛(立教大学・院)「『汚い』『不規律』『弱い』という言説——日清戦争に従軍した兵士の中国観」 

 王 偉彬(広島修道大学)「中国改革開放の陰の諸問題——文明視点からの分析」 

 奈良修一(財団法人 東方研究会)「オランダ東インド会社の商館ネットワーク」 

3. 座長 杉田繁治(龍谷大学) 

 川辺 誠(群馬県公立小学校)「『伊東俊太郎氏の文化五革命説』と染谷臣道氏ご指摘の『還流文明』について、『人類史 教育』確立の視点からの考察」 

 石塚正英(東京電機大学)「ローカル・テクノロジー論——収奪技術から還流技術へ」 

 池田 誠(東洋大学)「人類文明のモデリング・シミュレーション試論」 

4. 座長 小林道憲(福井大学) 

 若林晃央(京都大学・院)「社会組織構造の変遷の日本モデル」 

 平林豊樹(岐阜聖徳学園大学)「≪個人化≫と≪社会的再生産≫との共存時代」 

 真島隆雄(講真館代表)「ホワイトヘッドの認識の2類型と今日の世界」 

5. 座長 北山晴一(立教大学) 

 宮嶋俊一(大正大学・非常勤講師)「近代医療の『収奪』性と『還流』性」 

 梅原宏司(立教大学・院)「国立劇場の設立過程——創られた伝統としての歌舞伎」 

 仁平ふくみ(立教大学・院)「フアン・ルルフォの旅行記と写真——ことばとまなざし」 

 

テーマ部会 

1. 「収奪を超えた経済の可能性」座長 松本亮三(東海大学) 

 金子晋右(城西大学・非常勤講師)「新自由主義社会と経済危機——脱・収奪文明に向けて」 

 河野健嗣(京都大学・院)「還流装置としての決済システム——収奪型金融ビジネスからの脱却を展望する」 

 星野克美(多摩大学)「『文明範型』比較文明研究による『超文明』の構想」 

2. 「科学と技術から見た収奪と環流」座長 原田憲一(京都造形芸術大学) 

 粟野 宏(山形大学)「物質循環からみた地下世界と地上世界」 

 小関武宏(三菱マテリアルテクノ?資源・エネルギー事業部)「地熱エネルギーの利用と歴史」 

 野堀嘉裕(山形大学)「森林植生の現状からみた欧米と日本の比較」 

3. 「ネイティヴの思想と実践からみる還流文明」座長 阿部珠理(立教大学) 

 北沢方邦(信州大学)「ホピ——脱近代の枠組みについて」 

 横山玲子(東海大学)「マヤ、アステカに見るアニミズム的神話世界」 

 塩月亮子(日本橋学館大学)「沖縄の聖地と観光——収奪から還流へ」 

4. 「ロシア文明における“収奪と還流”の考察」座長 高橋誠一郎(東海大学) 

 黒川知文(愛知教育大学)「ロシア社会におけるユダヤ人問題」 

 宮川真一(創価大学)「ロシアにおけるナショナリズムと少数民族」 

 近藤喜重郎(東海大学・非常勤講師)「ロシア正教と西欧」 

5. 「情報と経営で問う還流文明」座長 中牧弘允(国立民俗学博物館) 

 奥野卓司(関西学院大学)「江戸文明の見直しは還流文明につながるか」 

 出口 弘(東京工業大学)「現代文明の見直しは還流文明につながるか」 

 日置弘一郎(京都大学)「還流型経営は未来を開くか」 

6. 「『世界無形文化遺産』の意義とアジアの伝統音楽・芸能に見る収奪と還流のあり方」 

座長 龍村あや子(京都市立芸術大学) 

 龍村あや子(京都市立芸術大学)「非西洋文明における無形文化遺産の重要性——人間と<自然>のありかたの比較文 明論的考察とアジアの伝統芸能に見る収奪と還流」  

 村瀬 智(大手前大学)「インド文明におけるバウルの芸能に見る収奪と還流」  

 増野亜子(東京藝術大学・非常勤講師)「バリ島の芸能の現状に見る還流——文化の共有に向けて」 

 

映画「久高オデッセイ」をめぐるパネルディスカッション 

「収奪文明から還流文明へ——久高島から世界を見る」 

コーディネーター 鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター) 

パネリスト 島薗進(東京大学)、鶴岡真弓(多摩美術大学)、佐藤壮広(立教大学・非常勤講師) 

 

 

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立教大学までの道のり