第81回研究例会(1月13日)のレジュメ

研究企画

2006/12/18 16:36
kikaku

「モンスーン文化比較研究」を総合テーマとして、 

第81回研究例会を下記のとおり行います。 

多くの皆様のご参加をお待ちしています。 

 

日時:2007年1月13日(土)13:30〜17:15 

場所:麗澤大学生涯教育プラザ1階プラザホール 

 

レジュメ 

 

李 静 (麗澤大学大学院修士課程2年) 

「聖樹崇拝??(ワ)族の木鼓と伊勢神宮の心の御柱を中心に?」 

 

 2006年8月に調査したモン・クメール語群の民族??族をとりあげたい。中国とミャンマーの国境山岳地帯に居住する?族は、文化的特質として稲作儀礼(穀霊信仰)と聖樹崇拝において日本文化との共通性を有している。 

 ?族の穀霊信仰は木鼓で穀霊を祀る。“木鼓作り”は毎年若水汲みの後、盛大に行われている。木鼓は女性性器に似せてつくられていて、?族の人々にとっては母の象徴である。木鼓を祀ることによって作物の豊作、人間生活の安泰、子孫繁栄がもたされるという。木鼓祭祀は同時に?族の最高神ムーイージィ(木衣吉)に対する祭祀でもある。ムーイージィは村や国家の守護神であり各家の祖霊神でもある。ムーイージィは人々に福をもたらす偉大な女神であり?族の宗教生活に深い影響をあたえている。 

 発表では、木鼓崇拝が?族の祖霊信仰、穀霊信仰と密接に関係することを述べ、?族の人々が持っている木の文化?聖樹崇拝を検討したい。そして?族の木の文化が古代日本の木の文化と共通性をもつことを確認したい。 

 

 

荘 文曲 (麗澤大学大学院博士課程1年)  

「台湾における閩南人と客家人の分類械闘、宗教、女性?中国、日本との比較」 

 

 400年にわたる台湾の歴史は、大部分、閩南人と客家人によって作られたといっても過言ではない。しかしこの二つのグループが描いてきた歴史的軌跡は、決して平和なものでもなく平坦なものでもなかった。排斥や迫害、反目や闘争が塗りこめられた歴史であった。二つのグループ間の確執を象徴的に示しているのが「分類械闘」である。この「分類械闘」を中国南部から台湾、日本に分布する文化としてとらえて比較してみたい。 

 台湾においては、集落の寺廟と守護神とが地域社会を形成した集団の特色を示しているので、台湾の閩南人と客家人の場合を紹介し、あわせて中国南部との比較を試みたい。 

 また台湾の客家の女性のあり方をとりあげ特色を紹介してみたい。 

 

 

欠端 實 (麗澤大学教授) 

「神話(説話)が運ばれた道」 

 

 雲南省のハニ族は毎年「祭母」の祭祀をとりおこなっている。その祭りの由来を語る説話が「祭母物語」として残されている。この物語は紅河流域のハニ族の人々だけにとどまらず、東の方は貴州、広西、南海、福建をへて浙江に延び、さらに海を越えて沖縄、九州、関西にまで流布している。西はタイに、北は四川、陝西におよんでいる。民族もタイ族、ハニ族、プーイー族、ヤオ族、黎族、ナシ族、彛族、漢族、日本人と多岐にわたっている。 

 発表では、多くの地域に流布している祭母物語を、ただ単に分布状況の報告として述べるのではなく、伝播の経路をたどることができる物語として紹介したい。そして東南アジアから日本にいたる神話(説話)が運ばれた道の存在を想定したい。 

 

*会員外の方のご参加も歓迎いたします(資料代:500円)